ALLISON MORETTA

アリソン・モレッタ

アリソン・モレッタ ALLISON MORETTA

アセンショニスト

インテル

転勤の多い海軍の子どもによくあるように、アリソン・モレッタは、転校するたびに自分のイメージを新しく作り上げる技術を身に着けた。ようやく家族の転勤がなくなっても、これまで蓄積してきた自分の仮面を捨てる事はしなかった。この技術があれば、元の自分のまま、退屈なデスクワークでコツコツ努力するよりずっと簡単に、自分に都合のよい環境を得る事ができることに気づいたのだ。

彼女が初めて手を下したのは、自分の雇用主の人生に深く影響していて、自分の努力を妨害し続けるある事務補佐官だった。この殺人により、彼女は自制心を失うどころか、その手段が自分の将来の可能性を広げる物であることに気づいてしまった。それ以来、状況が変化してもそこから逃げる代わりに、自分にとって最も手っ取り早い方法で問題になる人を排除することを選ぶようになった。

人の特徴を捉えることに長けていたモレッタは、自分の人生やイメージをよりよくしてくれる立場の人に取り入って、手に入れられる財産は全て自分のものにし、いかなる障害も排除し（生きていようと死んでいようと関係なく）、そして、姿を消し、時が来れば、新しい人間として現れ直す。よくいる詐欺師とは違って、彼女の野望は単に財を得るだけでなく、もっと複雑なものだった。彼女の目標は、アートギャラリーを築いて、ディーラーやコレクター、本当の目利きと言った特権階級の人々の仲間入りをすることだった。モレッタにとって、財産はそのための手段に過ぎなかった。大人になってからのほとんどの時間を、彼女は目標に自分を近づけるために費やしていて、今、それを手に入れる直前のところまで来ている。

知られている偽名は、アン・モーリス、アリス・モレッツ、エミリー・アンセル等。