DAWOOD RANGAN

ダウッド・ランガン

ダウッド・ランガン DAWOOD RANGAN

雲を掴むような話

インテル

ダウッド・ランガンは、アジアにおけるプロヴィデンスの経済基盤を崩壊させようとしているメイルストロムの片棒を担ぐプロの犯罪者であるが、ボリウッドのプロデューサーというもう一つの顔を持っている。

大柄で堂々としており、にこやかで男らしい髭を生やし、握手をする際は常に情熱的な男だ。

役人への裏金は欠かさないが、エキストラへの未払いで知られており、本来のランガンは、違法なギャンブル、ゆすり、みかじめ料に関わる残酷な悪党である。

彼は自身の映画を資金洗浄と、様々な映画製作会社を通じてインド中へ資金を移動させることにうまく利用している。

ランガンはインド南部の出身で、7歳の時にムンバイへやってきた。

9歳の時に両親が亡くなると、ムンバイの路上で長期に渡り生活をしていたが、そのうちワジール・カレとヴァーニャ・シャーとともに「CROWS」というストリートギャングに所属するようになった。

ギャングの抗争が激しくなると、彼はその2人の友人と南シナ海での海賊行為に加わり、最終的にハムスン・オイルの貨物船での悲劇的な襲撃事件を迎えた後、ランガンはムンバイへ戻った。

その後、昔の知り合いと連絡を取り始めた彼は、自己宣伝の才能と金融犯罪の才覚により、ボリウッド映画のプロデューサーとして働く機会を得た。その仕事は彼を乗り気にさせるのに十分な内容だった。

犯罪者と映画プロデューサーという2つの顔を使い分けることでランガンが富を築いていた時に、旧友のワジール・カレ、別名メイルストロムが世界を裏で動かしているリーダーたちを倒すという計画と、それが現実的だと思える額の資金を携えてムンバイに現れた。

ランガンは典型的な悪党で、ゆすり、詐欺、資金洗浄、保険金詐欺、金の密輸など金銭関係の犯罪に手を染めている。暴力を振るうことも厭わず、笑顔の陰には他人の生命などなんとも思わないソシオパスが隠れている。自分の目的にそぐわなければ人も物も破壊するが、表面上は好感度の高い公的人格を作り出すことに成功している。ランガンは一般の民間人にはとても人気がある。

その理由は、他人の金を利用して立派なプロジェクトを次々と打ち出したからだ。それらは何の役にも立たないものが大多数を占めるが、テレビや雑誌の表紙をランガンが飾ることには貢献している。